国民みらい出版    
メッセージ

お知らせ

事務所移転のお知らせ

このたび長年慣れ親しんだ九段下より神楽坂に移転しました。新しいオフィス裏には旧北原白秋邸、また、今年イベント開催でご協力頂いた新宿区立漱石記念館や、ドゥーツラベル展を開催したレストランからも近く、弊社にとっては馴染み深い土地でもあります。新しい環境で社員一同、気持ちを新たにがんばりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

移転先住所
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂3丁目5番地1号 龍公亭ビル6階
電話番号 03-5206-3281
FAX番号 03-5206-3291

 

つくりびと情報募集

東日本大震災復興応援アート展『復興の祈り展』ふくしま2018

東日本大震災復興応援アート展『復興の祈り展』ふくしま2018 開催報告



2018年3月11日(日)〜13日(火)
コラッセふくしま

→当日の模様(写真ギャラリー)

 東北を中心に未曾有の大災害をもたらし、日本全国を震撼させた東日本大震災から7年――。現在も5万人近い福島県民が避難生活を強いられています。避難先などで新しい生活をはじめたものの孤独にさらされ、ストレスを抱えている方もいらっしゃいます。7年という時間の経過とともに新しい課題も生じているのが現状です。
 弊社は、芸術や文学作品を通して被災地の方々を勇気づけたい、芸術や文学の力だからこそ伝えられるメッセージや、成し遂げられることがあるはずだという思いのもと、2018年3月11日から13日にかけて、『復興の祈り展』ふくしま 2018を福島駅西口複合施設「コラッセふくしま」にて開催しました。ご後援いただいたのは、福島県と福島市教育委員会です。2016年、被災地で初の開催となった『復興の祈り展』ふくしま 2016の際も、福島県にはご後援をいただき、県知事の配信用メッセージの受け渡しや開催報告書の資料提供など多方面においてご協力いただいております。そして本展では、福島市教育委員会にご尽力いただき近隣小学校の生徒さんの絵を展示することができ、幅広い世代による「復興の祈り」をお届けすることが叶いました。
 
2018年3月11日
 展覧会開催初日は晴天に恵まれ比較的暖かく、とても穏やかな印象の一日でした。福島市街では、県の追悼式典のほか震災関連の催しが数多く行われ、本展会場からも近い福島駅前の広場では毎年恒例のキャンドルナイトも開かれており、街じゅうが東日本大震災の犠牲者を追悼する厳粛な祈りに包まれました。
 大地震の起こった時刻である14時46分の黙祷に前後するかたちで開会された関係者式典には、多くの創作者の方々のほか福島市の「かいがきょうしつリベラ」主宰のスズキヨシカズ様、正岡子規研究所主宰の正岡明様もご出席いただきました。国民みらい出版代表取締役の小林義隆の挨拶からはじまり、創作者代表として、地元福島県在住のフリーカメラマン渡辺清様、スズキヨシカズ様の挨拶と続き、最後に正岡明様の挨拶で締めくくられました。
 セレモニー終了後は簡単ながら懇親会の席を設け、違う分野で活躍する創作者同士が親しく語らう場となりました。それぞれの芸術観や作品について話題は尽きないようで、終始なごやかな雰囲気に包まれていました。

式典ご挨拶 (掲載文は一部を抜粋しています)
国民みらい出版 代表取締役 小林義隆

 本日、3月11日は福島県のみならず、私たち全ての日本国民にとって忘れられない日となりました。7年前の今日、2011年3月11日に福島、岩手、宮城を中心に大規模な地震が発生し、津波、原発事故と二次、三次の被害を生み、未だ生々しい記憶として残っていることと思います。
 私たちが「震災」を忘れる日は1日として無く、多くの教訓を後世にどのように残していくか、日々考えております。弊社、国民みらい出版の復興支援活動は2011年9月11日に全国から寄せられた応援メッセージを掲載した書籍『復興の祈り』を発行したところからスタートし、本シリーズも回を重ねて参りました。
 この度、本展に出展してくださったみなさまの作品はひとつひとつ心をこめて制作されていらっしゃいます。きっとその思いは、見た人に、福島の子どもたち・大人たちの心に届くことでしょう。みなさまの長年にわたる研鑽の意味が、ここ福島にひとつ残されるものと信じております。

福島県在住フリーカメラマン 渡辺清様
 「一国の王とならむよりも一人の人を救済するは大なる事業なり」これは東北岩手県出身の石川啄木が詠んだ名言であります。
 震災後福島県では、復興とは元に戻すのではなく、新たな発想そして発見をする、そして行動すること、それこそが復興であると活動してきました。
私は、皆様方のお役に立てる芸術写真家として更に精進いたします。大先輩である諸先生方そしてご参列の皆様を前に、数々の非礼をお許しいただき出展の挨拶にさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

かいがきょうしつリベラ 主宰 スズキヨシカズ様
 今回の作品のテーマは『未来』です。『帰り道を見つけるための地図』『いつかの未来に』子どもたちは渡り鳥のように体の中に方位磁石を持っています。子どもたちは自由に何処へでも、何処まででも行けます。けれども、生まれた場所にどんなに遠く離れても、子どもたちはここに帰って来ます。そして、ここから新たな未来を築きます。福島に住む住まないは問題ではありません。自分が生まれ育ったこの場所からもう一度、新しい自分の物語を紡ぎ始めるのです。 いま僕たち大人に課せられている役目は、この場所を守ることです。子どもたちが帰って来られるこの場所を守り続けることだ≠ニ僕は思っています。
 子どもたちは、いつか訪れる未来に向かって、頑張っています。僕も頑張らなければと思います。

正岡子規研究所主宰 正岡 明様 
 今回の催しには私の先祖の正岡子規の詩歌も展示物の中に入れて頂いておりますが、実は125年前に起こった「明治三陸地震」の大津波の時に子規が29歳で「日本新聞」という新聞社の記者をしており、この津波に対して記事を書いているのです。その時の詩と俳句は次のようなものです。

[新体詩]
太平洋の水湧きて
奥の浜辺を洗ひ去る
あはれは親も子も死んで
屍も家も村もなし

[俳句]
人すがる屋根は浮巣のたぐひかな

 正に7年前の震災と同じようなすさまじい津波の情景が表現されております。その3年前の明治26年にまだ元気だった正岡子規は長い旅に出ました。尊敬していた芭蕉の『奥の細道』の足跡を追って東北を旅し、この福島にも立ち寄っております。そして『はてしらずの記』という紀行文を遺しました。やがて結核が悪化し、最後の4〜5年はほぼ寝たきりとなってしまいますが、奇跡の一本松のように一所懸命に生き抜き、亡くなる最後の日まで俳句や短歌、文章や絵など作品を作り続けて35年の生涯を全うして旅立ちました。
 被災された東北の皆様、そしてアートに生きがいを見出されているここにお集まりになった皆様方もこの一本松や、また最後まで生き抜いた子規のように、生を全うされ謳歌されんことをお祈りして挨拶の言葉に代えさせて頂きます。

「東日本大震災ふくしまこども寄附金」寄付報告
「東日本大震災ふくしまこども寄附金」は、福島県保健福祉部こどもみらい局・青少年政策課が管理しており、「福島県東日本大震災子ども支援基金」に役立てられています。
 本展実行委員会は、前回同様開催半年前から企画運営の小社を中心に、関係各所・出展者の皆様から寄付を募っており、会場受付でも募金箱を設置しておりました。その集計結果を報告いたします。皆様のご支援ありがとうございました。 

寄付金額  210,251円

会場の様子
 「コラッセふくしま」に設けられた本展の会場には、全国から集まった絵画、写真、書道、工芸、押花などのアート作品および図書の展示。さらには「会津桐の飾り盾」、「和紙ポスター」といった様々なジャンル、展示スタイルで復興への祈りや願いが表現されました。「会津桐の飾り盾」は、俳句や短歌、現代詩を正岡子規の作品とともに揮毫し、蒔絵が施されたもの。会津特有の風土ときびしい寒さによってつくられる会津桐は、日本一の品質を誇ると言われています。「和紙ポスター」は、二本松上川崎地区に伝わる歴史ある上川崎和紙に作品を印刷したものです。いずれも福島県ならでは展示物として、本展のテーマをより深めるものとなりました。また東北地方ゆかりの著名人や福島県内の首長の方々からの復興応援メッセージも展示。復興への希望を象徴するように採光が満ちるなか、どの展示作品からも復興を祈念する思いがあふれ出ていました。
 加えて、「かいがきょうしつリベラ」の生徒さんの作品、福島市立福島第一小学校、福島市立三河台小学校の生徒さんの絵も展示され、本展に華を添えてくれました。会場には、併設展示した「かいがきょうしつリベラ」や市内の小学校の生徒さんやそのご家族をはじめ、多くの子どもたちが来場しました。創作者の方々の作品を目の当たりにし、幅広い分野の力強い芸術作品に圧倒された様子で、親御さんともども熱心に見入っている姿も多く見られ、印象的でした。
 また東北地方ゆかりの著名人からのメッセージの前で足を止め、真剣に見る来場者も多く、メッセージに共感し、勇気づけられた様子が伝わってきました。さらに、サプライズで女優の渡辺えりさんが来場。ご厚意で、直接会場にメッセージをお持ちいただいたのです。式典前であったこともあり、会場は興奮の渦に包まれました。渡辺さんの優しい心遣いで、写真撮影や握手にも快く対応してくださり、大きなサプライズプレゼントとなりました。また会場では、展示されているアート作品のポストカードを贈呈するコーナーも設けられ、どれを選ぶか迷う来場者の姿も見られました。展覧会の様子は、地元新聞社である福島民友、福島民報、出展者のご関係で栃木テレビ各位に取材していただきました。

 女優 渡辺えりさん 来場コメント
「今も苦しんでおられる被災した方々をこれからも応援し続けていきたいです」

最後に
 3・11が近づくとメディアでは連日震災の特集が組まれるものの、ふだんの生活のなかでは思い出すことが少なくなっているのが現状ではないでしょうか。そんななか福島の地で『復興の祈り展』を開催し、震災の記憶を薄れさせてはいけないと改めて決意するとともに、被災者の方々の気持ちに寄り添っていくことの大切さを認識しました。私たち国民みらい出版は、これからも支援活動に力を注いでまいります。
 全国から作品を出展くださいました創作者の皆様はじめ、ご後援いただいた福島県、福島市教育委員会の方々、スズキヨシカズ様と「かいがきょうしつリベラ」の子どもたち、本展にご参加いただいた福島市立福島第一小学校、福島市立三河台小学校の関係者の皆様、メッセージを寄せてくださいました東北ゆかりの著名人の方々、誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。