WEB連動企画
紙粘土人形作家
加藤紀美子
Kimiko Kato
自らの手で残す孫たちの成長の日々
【作者コメント】 ①孫シリーズ 目のなかに入れても痛くないほどいとおしい内孫たちの日常の様子を、記憶にだけでなく形に残しておきたいという強い思いにかられ創作したのが、この「孫シリーズ」です。 孫たちの着衣はもちろんのこと、ボール・シューズにいたるまで、全てそっくりに再現しておりますので、いつ眺めてもタイムマシンの如く、あっという間に孫たちと過ごしたあの頃へと誘(いざな)ってくれます。 これまでまるで人形に興味を示さなかった「サッカー命」の孫が、「サッカー少年」をつくりはじめてからは、「バァバ、どこまでできた?」と、時折アトリエを覗きに来てくれるようになったことは、忘れられぬうれしい思い出です。でもこの作品完成後に、息子の転勤で引っ越しを余儀なくされ、改めてこの作品は日常茶飯、モデルが間近にいてくれたからこそでき上がった作品であったと、痛感させられました。以来創作意欲のわかない私ですが、多分同居していたら増えていたであろう「ピカピカの一年生」・「兄妹揃っての運動会」・「中学入学」などなど、その後のさまざまな場面が、時折頭をよぎります……。
【作者コメント】 ②白いブランコ 「白いブランコ」は、私の大好きな歌の一つ、ビリーバンバンの「白いブランコ」からイメージを膨らませてでき上がった作品です。ブランコとともにゆれる、胸に秘めた淡い恋心を感じとっていただけたら幸いです。
【作者コメント】 ③花のドレス 毎年、賀状に新作人形の写真をプリントするのですが、その年も押し迫った頃、「賀状用の新作がない!! 」と、大慌てでつくったのが「花のドレス」です。 当然の成り行きとはいえ、その年の賀状にはかろうじて間に合わせた一体のみ……。その後二体・三体と増え、最終的には五体組の大作となりました。
【プロフィール】 千葉県勝浦市在住。 独学にて紙粘土人形教師資格を取得し、昭和59年より自宅にて教室スタート。 平成元年 第三回創作紙粘土全国展にて、「昭和天皇」「金婚式」入賞。 第六回にて、「海のファンタジー」入賞。 平成4年 全国生きがい作文コンクールにて、「紙粘土人形に魅せられて」入賞。 平成29年 地元勝浦では初の大展示会開催。