法隆寺芸術祭2024

会  期 2024年11月22日(金)~24日(日)

会  場 法隆寺聖徳会館

時  間 9:00~16:30

主  催 法隆寺芸術祭実行委員会

企画運営 株式会社国民みらい出版

後  援 奈良県、斑鳩町教育委員会、 毎日新聞奈良支局、奈良テレビ放送

法隆寺と正岡子規、そして現代芸術

本展の会場である法隆寺は、建立された飛鳥時代においては大陸から取り入れた当時の最先端の学問や行政の制度を研究する場でありました。そして悠久の時を重ね、今日では世界最古の木造建築物を擁する寺院としてユネスコ世界文化遺産に登録され、わが国で最も伝統のある場所のひとつとなっています。また、本展監修・正岡明氏の祖先である正岡子規は、日本の伝統的な短歌、俳句などの伝統的な短詩型文学と近現代の言語体系を結ぶことにより、文学の発展に大きく寄与しました。その功績は百数十年を経ても現在の我々の使用する言語に生き続けています。両者とも、新しいものを追い求め、それがいつしか伝統的な存在となったという共通点があります。子規の代表作として名高い「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」は、様々な縁が結び付けた一句なのかも知れません。『法隆寺芸術祭2024』で私どもが掲げた理想は、法隆寺・正岡子規など、時代の最先端を進み続けた偉大な先人達への顕彰、そしてその志を継ぐに足る現代の芸術・文化の担い手達との響き合いです。本展にご出展頂いた皆様のすぐれた作品およびそこから伝わってくる生き様は、我々が掲げた理想に限りなく近い光景を、来場された多くの人々に見せてくれました。

調和と平和、その中で芸術が紡ぐ希望

11月の秋晴れの中、本展は開会されました。初日は出展関係者が多く、2日目、3日目は土日という事もあり、多くの観光客が会場を訪れて下さいました。会場となった聖徳会館は特別な行事が無いかぎりは開放されていない施設でもあるので、法隆寺を散歩のコースにする地元の方が入場してくれたり、紅葉の中寺巡りの観光途中で立ち寄ってくれたり、また地元の小学校や絵画教室の子供たちが自分の絵を見にきてそのまましばらくじっくり見学をしてくれたりと、秋の観光シーズンならではの大盛況の中、3日間の会期を終えることができました。2020年に世界中に影響を与えた新型コロナウィルスによる制限から見事に立ち直り、秋の行楽による賑わいを取り戻した姿は、本当に希望に満ち溢れていました。本展会場を訪れて下さった人々は皆、展示された作品のレベルの高さを称賛し、喜びの表情を見せてくださった事もあわせてご報告します。たくさんの人、それを笑顔にする素晴らしい芸術、会場には終始「調和と平和」をかたちにしたような和やかな風景がありました。

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