会場 五稜郭タワー1F(函館市)
主催 美術ぷらす展in函館実行委員会
後援 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)、函館市教育委員会、函館新聞社、HBC函館放送局、HTB北海道テレビ
会期 2017年11月11日(土)~13日(月)

「美術ぷらす展 in 函館」オープニングセレモニー

 小社は、子どもたちに本物の芸術に触れる機会をつくり、芸術に親しむことで表現力に優れた魅力ある大人に成長してほしいという願いを込めて、<こどものみらいをつくるプロジェクト>に長年取り組んでまいりました。『美術ぷらす展 in 函館』はその第6回目のイベントで、北海道では『チ・カ・ホ 美術ぷらす展 2015』、『チ・カ・ホ 美術ぷらす展 2016』に次いで3回目の開催となりました。
そのオープニングセレモニーには、函館市教育委員会生涯学習部長の小林良一様、函館市美術教育研究会会長(東山小学校教頭先生)の柿崎雄二様、函館市立本通小学校文化部担当の中嶋幾子様、道新文化センター 函館 子供アート教室講師の大泉康子様に来賓としてご臨席賜りました。小社代表取締役の小林義隆による開会の挨拶のあと、3名の来賓の方々にお言葉を賜りました。
 セレモニー会場は、各小学校から訪れた子どもたちであふれ、その保護者や一般見学者で大盛況となりました。セレモニー用に設置した50客の椅子だけでなく、常設の椅子までも埋まり、さらにそれらを囲むように立ち見の方々でいっぱいになりました。子どもたちの輝く目は、展覧会を楽しみに来場したことを物語っています。現役で活躍する日本を代表する創作者の方々の作品を間近で鑑賞し、子どもたちの感性や表現力を育む貴重な空間の幕開けとなりました。

オープニングセレモニーご挨拶

国民みらい出版 代表取締役 小林義隆
 本日はご多忙のところ、「美術ぷらす展 in 函館」の開催セレモニーにお越し頂き、誠にありがとうございます。セレモニー開会にあたり、ご臨席くださいました、
函館市教育委員会より 小林良一様
函館市美術教育研究会より 柿崎雄二様
函館市立本通小学校より 中嶋幾子様
道新文化センター 函館 子供アート教室より 大泉康子様
 ご来賓の皆様に厚く御礼申し上げます。また、本展実現にご尽力くださいましたご出展者の皆様、五稜郭タワーのご関係者の方々、そしてたくさんの絵を描いてくれた函館市立柏野小学校、亀田小学校、東山小学校、本通小学校、道新文化センター 函館 子供アート教室の子どもたちにも、この場を借りて御礼申し上げます。国民みらい出版の代表と致しまして一言ご挨拶申し上げます。
 弊社は2013年から「こどものみらいをつくるプロジェクト」と題して様々な活動を続けて参りました。『美術ぷらす』という小学生を対象にした芸術書籍を制作し、全国の小学校に配布することで大変な反響を呼びました。その後、第1回イベントとして、東京青山のこどもの城にて展覧会を開催、第2回はインドネシアのバリ島にて「BALI平和芸術祭」を、次に宮城県村田町で芸術石碑を建立するイベントを行いました。2015年以降は、札幌で「チ・カ・ホ 美術ぷらす展」を2年連続開催し、全国の創作者の作品と地元小学生の絵を競演させる試みが好評を博しました。本展の舞台となる五稜郭タワーは、函館市の特別史跡五稜郭に隣接する展望塔です。函館を代表する歴史的観光施設で、この展覧会を開催できることはとても意義のある事だと考えております。この展覧会を通じて、子どもたちは経験豊富な全国の創作者の作品に触れ、新しい発見をし、逆に大人たちは子どもたちの絵によって何か忘れた気持ちを取り戻す機会になってもらえれば幸いです。皆様、ごゆっくりご観覧ください。
 最後に、昨年の熊本地震、今年の九州北部豪雨など、日本全国で自然災害の被害に遭われた方々の一日も早い復興を祈りつつ、開会の挨拶とかえさせて頂きます。本日は誠にありがとうございました。

函館市教育委員会 生涯学習部長 小林良一様
 本日より、「美術ぷらす展」がここ函館で盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。
子どもたちに芸術に触れ親しんでもらいたいという熱意のもと、開催にご尽力をされた「美術ぷらす展 in 函館 実行委員会」の皆様には、心より敬意を表する次第でございます。
 普段は市民や観光客の憩いの場となっている五稜郭タワーアトリウムですが、本日は、全国のアーティストによる作品とともに、市内の子どもたちが描いた絵が数多く展示され、子どもから大人まで、幅広い世代の方々に楽しんでいただける展覧会の会場となりました。
 子どもたちが、展示作品やアドバイスにより新たな刺激を受け、ものを作る楽しさや表現することの喜びを体験し、みずみずしく自由な感性を一層伸ばしていく機会となりますことをご期待申し上げます。
 市といたしましても、心豊かに暮らしていけるまちを目指し、文化芸術の振興のため、様々な施策を展開してまいりたいと考えておりますので、ご来場の皆様には、今後ともご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びにあたり、本展覧会の開催にご尽力をされた「美術ぷらす展 in 函館 実行委員会」の皆様に深く感謝を申し上げますとともに、本展覧会のご成功と、本日お集まりの皆様のご健勝・ご多幸を心からお祈り申し上げ、ごあいさつといたします。

函館市美術教育研究会 会長 柿崎雄二様
 ただ今ご紹介いただきました、函館市美術教育研究会の柿崎です。「美術ぷらす展 in 函館」の開催をお祝いして、ご挨拶させていただきます。
私たち函館市美術教育研究会は、函館市内の小中学校の図工・美術の先生で組織しているサークル団体です。日常の授業の研究や、児童生徒の作品展の企画開催や作品の審査、教員向け実技講習会等を通して、児童生徒のよさを認め伸ばすことを目指しています。また、高校や大学、道立函館美術館と連携し、様々な活動に取り組んでいます。

本日は、ご挨拶の機会をいただきましたので、子どもの絵についてお話しさせていただきます。

1絵を飾るということ
 絵を飾ることで、その絵をじっくり見ることができます。そして、ふとしたときにふだん気づかなかったところに目がいくことがあります。絵を飾ることで、絵をみる習慣がつき「心のゆとりや生活の豊かさ」に繋がります。

2個性と感性
 子どもは日々成長しています。幼児には幼児の、小学1年生には1年生の、6年生には6年生の表現があります。子どもの絵は、その時にしか描けない表現があるということを忘れてはいけません。上手い下手ではなく、表現の良さや特徴を見つけることが大切です。
 そして、その絵には、その子の個性が表現されています。個性を認められ、褒められて育った子どもは、自己肯定感や自己有用感が高まっていき、さまざまなことに挑戦し、夢や希望をもって生きていくようになります。
 会場には、たくさんの子どもたちの夢や希望にあふれた作品が展示されています。びっくりするのは、大人の創作者の作品と同じ会場に飾られているということです。このような展覧会は見たことがありません。親子でじっくり鑑賞し、作品について語り合いながら、お子さんの作品のよさを見つけ、おおいに褒めてあげてください。
 以上で、「美術ぷらす展」開催をお祝いしてのご挨拶とさせていただきます。本日は本当におめでとうございました。

本通小学校 文化部担当 中嶋幾子様
 皆さん、こんにちは。本通小学校の中嶋と申します。このような機会をいただいたので本通小学校の紹介をさせていただきたいと思います。
 この春、私は本通小学校に来たばかりで、文化部の作品募集の担当になったのですが、作品募集にたくさんの応募がありました。何故、本通小学校はこんなにたくさんの作品募集に意欲的なのか考えて1つ思い当たることがありました。それは本通小学校では全校写生会に取り組んでいます。この10年、20年図工の授業というのが非常に少なくなり、昔各校で行われていた写生会が今ではかなり廃止されてきています。その中でも本通小学校は写生会に取り組んでいる数少ない学校だと思います。その写生会の様子を見ていますと、授業時間の少ない中で各学年それぞれのテーマで本当に一つひとつの作品に熱心に取り組み、時数が足りないので朝早く学校に来たり、放課後残って仕上げたり、高学年は夏休みにも学校に来て仕上げたり、じっくりと作品制作に取り組んでいる様子を見ることができました。
 残念ながら今回は高学年の作品はツインプラザツインシティの絵画展というところに出しておりましてここにはないのですが、2年生3年生の作品を中心に展示させていただいています。とても意欲的に取り組んでいる子どもたちの絵を是非見ていただきたいと思います。こんな素敵な会場で素晴らしい創作者の作品と一緒に子どもたちの絵が展示されて私自身とても嬉しく感じました。このような機会がまた子どもたちの更なる意欲に繋がるのではないかと思っております。本当に本日はありがとうございました。

展覧会の様子
 本展の舞台である函館・五稜郭は、日本の歴史においても最も重要な場所のひとつであり、時代と文化の新たな幕開けを象徴する場所です。現在の五稜郭タワーは平成18年にオープンした二代目。展望台からは函館山や津軽海峡、横津連邦の山並み、眼下には特別史跡五稜郭の星型の眺望を見ることができます。また同アトリウムには、函館出身の彫刻家、小寺眞知子氏によって五稜郭タワー創業40周年事業の一環として制作された新選組副長・土方歳三の像が建ち、函館の自然と歴史を感じることのできるスポットとなっています。
展覧会初日は、前日の深夜から道内に各種警報が出るほどのあいにくの天候でしたが、昼前には奇跡的に回復。強風のため、五稜郭と並ぶ観光スポットである函館山が閉鎖された影響で、五稜郭に流れた観光客も多かったようで、目の前の駐車場にはいつもより多くの大型バスが並んでいました。
展示会場となった五稜郭タワーアトリウムは、全天候型ガラス張りの広場です。緑が多く明るい空間となっており、普段から市民の憩いの場として開放されています。夏に比べると来場者は減るとはいえ、それでも多くの観光客でにぎわっており、中でも海外、特にアジアからの観光客が目を引きます。
 会場には絵画、書道、工芸作品などの実物展示のほか、短歌や俳句、現代詩を施した特製ステンドグラスなど多彩な作品が展示。あわせて、函館市内の4小学校(函館市立柏野小学校、函館市立亀田小学校、函館市立東山小学校、函館市立本通小学校)の児童の作品をはじめ、道新文化センター 函館 子供アート教室の生徒さんの作品も含めると総作品数380点もの作品が展示されました。
印象的だったのは、作品の前で立ち止まって、熱心に見入る来場者の姿。作品は無言でありながら、雄弁に語っているようでもありました。こうして子どもから大人まで幅広い世代が芸術に触れ、感性を刺激される空間をつくりあげることができたと考えております。来場した多くの子どもたちや保護者にとっても、創作者の皆様の作品とともに自分の作品が展示されるという誇らしい体験は心に残ることでしょう。

来場者の皆様の声
 来場してくださった皆様にアンケートのご協力をお願いしました。一部ではございますが、本展の感想をご覧ください。

「細かい作業が素晴らしいと思う作品がたくさんあり感動しました」
「どうやって作られているのか不思議でしばらく目が離せませんでした」
「立体的で色々な素材が使われるなどアイデアが素晴らしいと思いました」
「色のコントラストが見事で、作品に引き込まれそうになりました」
「子ども達の絵を見て心が洗われるように癒されました」
「部屋に飾りたいと思う作品が数多くあり、とても幸せで豪華な気分にひたることができました。ありがとうございます」
「ステンドグラスに飾られた文芸作品が外の光も浴びてとてもきれいでした。作品の内容も深く心にしみました」
「今回、子どもの作品が展示されることで来館しましたが、子どもや大人たちの作品が展示されとても楽しめました。また、是非開催してほしいです」

~子どもたちの感想~
「キラキラしているのがきれいで今度挑戦してみたいと思いました」
「お花とても上手に描かれていてよかったです」
「景色や色使いなど細かく表現されていて勉強になりました」
「大人の人たちの作品は迫力があり、感動しました。私もいつか感動してもらえる作品を描いてみたいです」

最後に
 本展が多くの来場者を集め、成功のうちに収めることができましたのは、本展の趣旨にご賛同くださいました出展者の皆様はじめ、参加いただいた小学校4校、ご後援くださいました内閣府政策統括官(共生社会政策担当)、函館市教育委員会、函館新聞社、HBC函館放送局、HTB北海道テレビの皆様のおかげであることは申し上げるまでもございません。心より御礼申し上げます。
 出展者の皆様の作品を通して子どもたちに貴重な体験を贈ることができたとともに、子どもたちの心を豊かにしたことと実感しております。
 今後とも、皆様方のさらなるお力添えを賜りますようお願い致します。皆様方のご発展、ご健康を心よりお祈り申し上げます。