美術ぷらす展 in函館 2025 開催決定

会 期
前期 2025年6月21日(土)~23日(月)
後期 2025年6月25日(水)~27日(金)
時 間 9:00~18:00
会 場 五稜郭タワー1F アトリウム
展 示 絵画・書道・写真・工芸・俳句・短歌・川柳・現代詩ほか

主 催 美術ぷらす展 in函館実行委員会
運 営 株式会社国民みらい出版
入場料 無料
後 援 申請予定(函館市、函館市教育委員会、函館新聞社、HBC函館放送局、HTB北海道テレビ)

展覧会のテーマと展示内容
2025年6月21日から27日にかけて、「美術ぷらす展in函館 2025」を五稜郭タワー1Fアトリウムにて開催いたしました。2017年以来の函館開催となった本展は、通算6回目を迎えます。前回の「平和祈願」「国際交流」というテーマから一新し、今回は「自然への感謝」「自然の恵みへの感謝」をテーマとして掲げました。開催時期に、世界各地の記録的猛暑や日本国内での米価高騰などが報じられる社会情勢と重なったこともあり、奇しくも時宜を得たテーマ設定となりました。
会場には、油彩画、水彩画といった絵画から、書道、工芸作品まで、出展した創作者がそれぞれの解釈でテーマにアプローチした作品群が一堂に会しました。前回以上にジャンルや表現方法の多様性が際立ち、来場者の知的好奇心を刺激する、心躍る展示空間でした。

会場の様子と来場者層
会場となった五稜郭タワーは、前年に展望台の入場者数が過去最高の120万人を突破した、函館を代表する観光名所です。天井が高く自然光が差し込む開放的な1階アトリウムに設けられた会場は、まさにタワーの玄関口。折しも函館が最もにぎわう観光シーズンと会期が重なったことで、展望台を目指す観光客やツアー客が絶えず行き交い、その多くが自然と作品を目にするロケーションでした。国内外から訪れた観光客が足を止め、思いがけず出会ったアートに熱心に見入る姿があちらこちらで見られ、普段アートに馴染みのない方々にも、そのおもしろさを知っていただく素晴らしいきっかけになったのではないでしょうか。何より、多種多様な作品の数々に感心するだけでなく、作者の思いや意図を汲み取ろうと真剣に鑑賞する方が多くいらっしゃいました。
特に印象的だったのは、修学旅行で訪れた学生たちの存在です。多い日には1日に10校を超える学校が来場し、会場は若者たちのエネルギーに満ちあふれていました。小学生は主に北海道内や青森県から、中学生以上になると秋田県、静岡県、岡山県、愛媛県など、全国各地からの来訪でした。彼らは旅の高揚感と共に熱心に作品を鑑賞し、なかには来場した出展者に「どうしたらこんなに上手に作れるのですか?」と熱心に質問したり、作品の塗り絵を一緒に楽しんだりして、積極的に交流を図る姿も見られました。
6月23日には函館新聞で本展が紹介されたこともあり、記事を片手に会場を探してくださる方や、「新聞を見て来ました」と声をかけてくださる方、差し入れまでしてくださる方もいらっしゃり、地域社会からの温かい関心と期待を肌で感じることができました。このように、函館のランドマークが持つ発信力と、地元の方々による後押しが大きな力となり、無事会期を全うすることができました。

アートと地域が繋がる参加型企画の実施
本展では、アートをより身近に感じていただくための参加型企画も実施いたしました。函館市に隣接する七飯町のワイナリー「はこだてわいん」様のご協力のもと、アートと詩歌作品をラベルデザインに起用した「北海道七飯ワイナリーから届いたりんごジュース」の展示と試飲会を行いました。アート鑑賞と味覚体験の融合は多くの来場者に喜ばれ、「このジュースはどこで手に入るのか」という質問が殺到し、その場で商品をインターネット注文される方もいらっしゃいました。(※本展に展示したラベルの商品はイベント限定なので販売されておりません。ご留意ください)
また、地元の函館市立高丘小学校の児童の皆さまにご協力いただき、校外学習で描いた海の絵を展示しました。子どもたちの純粋な感性で描かれた海の絵に、来場者は皆一様に目を細めていました。なかには、海に捨てられたゴミを描き、環境問題に警鐘を鳴らす作品もあり、出展者の作品とも共鳴する形で、世代を越えて自然環境について考える力強いメッセージにもなりました。
さらに、今回試験的に設けた「お絵かきコーナー」では、展示作品に触発された子どもたちが思い思いの画材を手に取り、素敵な絵を描いてくれました。描いた絵を掲示していく子も、持って帰る子も充実した顔をして会場をあとにしていました。ある来場した出展者が描いたシマエナガの絵は、多くの子どもたちが真似して掲示していくという、ほほ笑ましい光景も見られ、アートを通じた自発的なコミュニケーションが生まれる貴重な機会となりました。

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