会場:フランス ランス・ヴェルジェール邸博物館
会期:2014年9月19日(金)~21日(日)

■日仏文化交流の架け橋

 2014年9月19日(金)、20日(土)、21日(日)と3日間にわたりフランス北東部にあるマルヌ県ランスにおいて開催された「ドゥーツ・シャンパン・ラベル展」。シャンパーニュ地方と呼ばれるこの地域で、シャンパンラベルに日本の芸術作品を起用するという試みは一見大胆なようにも思われます。しかしフランスにおいて19世紀末から日本美術への憧れ、信奉は21世紀になった現代まで連綿と続いており、日本の美術作品というだけで一定の評価が与えられています。
 今回、ドゥーツ・シャンパン・ラベル展開催にあたり、協力を頂いた欧州造形美術振興会(通称ARTERC)の会長フランソワーズ・イカール=ラングロワ女史は、フランスを代表する建築家でありフランス・アカデミーの会員でもあった故クリスチャン・ラングロワ氏のパートナーとして長年支えてきました。フランソワーズ・イカール=ラングロワ女史はフランス国内各地において幅広く展覧会を開催した実績とともに、日本の芸術作品をフランスに紹介する活動も20年以上続けてきましたが、今回「ドゥーツ・シャンパン・ラベル展」開催にあたり、作品選考にも日本美術の第一の理解者としてご協力頂きました。
 本展は、遠く離れた日本から持ち出しにくい美術作品、芸術作品を、フランスでも馴染み深いシャンパン・ラベルに起用することで、美術愛好家だけでなく多くのフランスの方々に鑑賞して頂ける貴重な展覧会となりました。
(国民みらい出版)

■フランソワーズ・イカール=ラングロワより日本のアーティストのみなさんへ

 この度はご出展くださいましたすべての日本の芸術家・文芸作家の方々に感謝いたします。短い会期期間ではありましたが、多くのフランス人が日本の芸術文化の豊かさと歴史にふれることができました。また、日本の美術・文芸とフランスのシャンパンという二国の文化の融合という、これ以上ない友好の証しがフランスにてお披露目されたことは大変意義深いことだと考えます。私自身も今回予想していた以上に素晴らしい美術作品と文芸作品に何点も出逢うことができました。これからもARTECと日本の創作家の方々との間で様々な化学反応が起き、日仏両国の文化交流が末永く続くことを心から願います。