書道家 丹羽名甫氏 パリ・マドレーヌ寺院にて個展開催!

会場:パリマドレーヌ寺院
会期:2012年4月17日(火)~4月22日(日)11:00‐18:30

書道で日本とフランスの架け橋に

私は、1990年からアートの道を歩み始めました。元々は文字を中心とする伝統的な書道を学び日本国内の展覧会への出品を中心に活動してまいりましたが、次第に墨が持つ独特の線の流れに魅了され、今のようなデザイン的なスタイルに行き着きました。
2003年にウィーンで開催した芸術祭への参加をきっかけに日本の「書道」を広めたいという意識が強くなり毎年アジア、ヨーロッパを問わず発表を続けて参りました。
また、2007年には東京・六本木の有名レストランのインテリアとして作品を起用され、2011に開催したホノルルフェスティバルでは、書道パフォーマーに抜擢されるなど書道家としての活動が広がりました。
今回のマドレーヌ寺院での個展は、「SHODOで日本とフランスの架け橋に」をテーマに、伝統的な書道から墨の表現の可能性を追求した作品まで幅広く展示いたします。作品「流れて」シリーズは、セーヌ川の流れをイメージして書き上げ、「絆」は、昨年3月に日本の東北地方で起こりました震災から立ち上がろうとする今の日本を伝えたく心を込めて書したものです。
作品から《パリの光り》と《日本の風》を感じていただければ幸いでございます。
日本とフランス、両国の絆をさらに深める展覧会となることを願って。

2012年4月 丹羽名甫 
04/2012 SUMI Artist  Meiyu Niwa


■オープニング
4月17日18:30 
暖かかった3月の気候から一変し、4月のパリは、真冬を思わせるくらいの寒さとなりました。
つい先日まで会場近くのコンコルド広場周辺では、パリ・マラソンや仏大統領選の演説で賑わい、その余韻が残る中でオープニングを迎える形となりました。
個展初日は、小雨の降るあいにくの天気にも関らず、午後から個展の案内チラシを手にした日本文化の愛好家や、書道ファンが多数訪れ、夕方のセレモニーが始まる頃には会場は来場者で一杯になりました。
セレモニーは、琴による「さくら、さくら」など日本の民謡が会場に鳴り響く中行われ、最初にマドレーヌ寺院を会場に自身の個展を開催する喜びを語る丹羽先生のスピーチの後、書道の実演と続きました。文字は「祈り」。薄墨を使いて、会場の雰囲気と自身の心境を墨に乗せて表現したそうです。実演中は張りつめた空気の中、丹羽先生の持つ筆の動きに観客全員釘付けとなり、会場は、丹羽先生の気迫と観客の熱気で満たされました。来場者の多くが書き終わった後も拍手をするのを忘れるほど見入っていたのが印象的でした。
会場には、欧州造形美術振興協会会長のフランソワーズ・イカール=ラングロワさんも駆けつけ、ワインを片手に芸術について語り合ったり、作品にいて熱心に質問する人で盛りあがる場面も見受けられ、改めてフランスの方の書に対する関心の高さを感じる展覧会となりました。

■個展を終えて
この度、私の個展を、マドレーヌ寺院という歴史的にも価値のある舞台でさせていただけた事に感謝申し上げます。
墨という日本の文化をフランスの方に少しでも伝えたいという思いから始まり、どのような作品を飾ったら良いか、墨の魅力や奥深さをどのように伝えれば良いのかと色々と悩み、迷いの連続でした。
会期中、来場者との少ない会話の中で感じたことは、作品から日本人の心を汲み取ろうとする方が多いことです。大きく動きのある作品は、見た目の派手さばかりに目が行ってしまうはずですが、「なんて繊細!」。フランスの方が言ったこの言葉には思いがけず、私が普段大切に思っていることが鑑賞者に伝わっているのが分かり本当に嬉しかったです。
日本の文化を、墨を通じて微力ながら伝えられた事は、他に変えられない喜びであり、私自身の勉強になりました。
本展覧会を無事終えることが出来たのは、他ならぬご来場下さった方のお陰です。
この場を借りまして、改めて御礼申し上げます。
2012年4月24日 丹羽名甫