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媒体資料(PDF)
〈文〉正岡 明/樹木医。正岡子規研究所長、 (財)虚子記念文学館理事
【奈良編】知られざる斑鳩
秋晴れの朝、車で奈良から西の斑鳩方面に向かった。左に法起寺、右に法輪寺の三重の塔が見えてくると、一面コスモス畑がひらけてくる。休耕田を利用した花園に、赤白ピンクの花が風にゆれていた。前述の寺の塔と法隆寺の五重の塔をまとめて「斑鳩三塔」といい、俳句によく使用される。 今回は法隆寺の近縁で隣接する尼寺・中宮寺を訪ねた。夢殿に入る門をくぐってすぐ左折したところにあり、本堂に向かう道は山吹ばかりで、春には本堂が黄花一色で囲まれる。その山吹のなかに、歌人・会津八一の歌碑がある。 みほとけの あごとひぢとに あまでらの あさのひかりの ともしきろかも みほとけとは国宝の菩薩半跏像のことで、アルカイックスマイルと呼ばれる慈悲のほほえみをたたえ、本堂の奥に安置されている。 以前、皇室出身の日野西光尊門跡と対談したことがあり、会津八一のエピソードをご説明した。彼が早稲田中学の学生だった時に、歌人で生きるべきか将来を悩み、最晩年の子規を根岸に訪ね、午後の数時間を過ごした。たったそれだけの出会いなのに、会津八一は子規から強い啓示を受けたのか、生涯子規の弟子と自認していた。人との出会いとは時間の長さではないとつくづく思う。 さて、中宮寺を後に、長い築地塀沿いに西へ歩き、子規の「柿食へば……」の句碑を通り越し、西門を出て右へ、あまり人の通った気配のない、草の生い茂った坂道をのぼりつめると森閑とした森のくぼ地に、ウォーナー塔の石碑と五輪塔がひっそりと建っていた。 美術史家のラングドン・ウォーナーは明治39年に来日、当時美術界の重鎮、岡倉天心やフェノロサ、横山大観等とともに奈良の仏像や美術品の調査に随行した。その時泊まった宿が以前に子規も立ち寄った対山楼という老舗旅館であり、その宿帳にウォーナーの名を発見した時は驚いた。 それから30数年後の太平洋戦争開戦時にアメリカ側の日本美術調査委員会で、日本の古社寺などを重要度に応じてリストを作成したのがウォーナーであった。当初京都に原爆を落とす計画があったが、このウォーナーリストによって京都や奈良が爆撃から逃れたとの説があるが、これには異論を唱える人もいる。 坂を下ったところで隣接する西円堂の鐘が2時を告げた。これは子規が聞いた鐘の音だ。
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